2019.09.25ブログ
センターベンツとサイドベンツ、どちらを選べばいい? 大阪天王寺区 オーダースーツ copia
オーダースーツを作る時、
採寸をして、生地を選んで、裏地やボタンの種類を選んで、衿の形や前ボタンの数などのデザインも選んでいただきます。
最初は出来上がりのイメージがし難かった方も、だんだん形が決まってくると表情もそれに合わせて笑顔が増えていかれるのをいつも感じています。
すでに出来上がったスーツの中から1着を選ぶのではなく、1つ1つ、“デザインを自分で選んでいる”というのが、自分だけの、世界にひとつの、という価値や満足感を高めてくれますね。
ですが、
それらはどう違うの?どちらを選べばいいの?
と迷われる方も少なくありません。
いつもこれだから、と言う選び方も、不満が無ければ問題ありません。
が、違いを知らないで選ぶより、知って選ぶ方が、出来上がるのが楽しみになると思いませんか?
スーツをオーダーで創る楽しみ、それを着る喜びを、より感じていただけると嬉しいです。
目次
- ○ ベンツって、なに?
- ○ センターベンツとは
- ○ サイドベンツとは
- ○ どちらを選べばいい?
ベンツって、なに?
ジャケットやコートなどの裾に入っている割れ目のことをいいます。
目的としては、裾回りのゆとり(運動量)を増やすために入っています。または、デザインの一つ、装飾として入れている場合もあります。
正しくは「ベント(vent)」と単数形で呼ぶのですが、日本では「ベンツ(vents)」と複数形で呼ぶことが慣習化されています。
私も、服飾の勉強を始めた専門学生時代からずっと「ベンツ」と呼んでいますので、ここでも「ベンツ」と表記しますね。
センターベンツとは
センターベンツは、背中の中央の縫い目の裾が開いているベンツのこと。吊りもののビジネススーツでもよく見るデザインですね。
もともとは乗馬の際、ジャケットの裾回りが狭くて動きにくいのを解消するために考案されたと言われています。
ですので、日本のテーラー用語では「馬乗り」とも呼ばれています。
若い方に比較的多い着丈を短めに作る場合やシンプルに着こなす場合はこちらを選んでいただくと良いです。
サイドベンツとは
サイドベンツは後ろ見頃の裾の両脇が開いているデザインのこと。
こちらはその昔、騎士がサーベル(西洋風の長い刀)を下げるのに便利なよう、両脇をあけたことに由来すると言われています。
サイドベンツは歴史が長く、着こなし方によって威厳あるイメージにも。
背中から腰回りの流れるラインがスッキリと見え、優雅でエレガントなイメージが、落ち着いた大人のお洒落を感じさせてくれます。
着用したときにベンツが開いていると、サイズが合っていないスーツを着ているように見えますので、購入する際にはぜひチェックしてください。
野球などのスポーツをされていて腰回りがしっかりしている方には、センターベンツは開きやすいので、サイドベンツがお勧めです。
どちらを選べばいい?
センターベンツは「馬乗りの証」、サイドベンツは「騎士の証」などと言われています。
じゃあ自分はどちらを選べばいいの?と迷われるかもしれませんが、基本的には「自分の好みで」大丈夫、とお伝えしておきます。
copiaでは、お客様のご希望、年齢、体形、お作りするスーツの全体のシルエットなどに合わせて、より良い方をご提案させていただいておりますので、ご安心くださいね。
自分の後ろ姿、自分ではほとんど見ることがありませんが、人には結構見られているもの。
自分のこだわりを背中に見せませんか。
~copiaはすべてにおいてお洒落を大切にするLOFASを提案します~
※LOFAS=Lifestyle of Fashionable and sustainability